タイヤは年中売られている為、購入時期によって値段に差がある事を知らない人は多いと思います。
今回は、購入時期によって値段が変動する仕組みと、お得に買えるおすすめの購入時期を解説します。

安く買える時期。チャンスは2回
夏タイヤは年中販売されていて、どのタイミングも一緒と考えている人もいると思います。
しかし、実は購入時期によっては安く購入することができます。
「年落ち」がポイントとなってきます。
夏タイヤをお得に買える時期は、2回あります。
7月と10月がチャンスで、お得に購入できる時期になります。

タイヤが最も売れる時期は3月。
先程7月と10月がお得に購入できる時期と言いましたが、タイヤが最も売れる時期は3月になります。
自動車と一緒で、タイヤ業界も3月が一番売れる時期で、3月だけで年間の50%~70%も売れます。
自動車も3月が一番売れますので、値引きが薄く購入をおすすめしない時期ですが、タイヤも同じで、3月が一番売れる時期のため値引きなどはされません。
需要が高く、勝手に売れる状態なので値引きが行われていません。
スタッドレスから夏タイヤに交換される時期だったり、車検の多くなる時期でタイヤが売れます。
しかし、お得な時期ではないからとスリップサインが出ているタイヤを交換しないというのは、危険ですのでやめましょう。
交換サインが出ているタイヤは、しっかり交換するようにしましょう。命にかかわります。
交換サインが出ていなくて、まだ余裕のある方は安い時期を狙って交換する方がお得になります。

なぜ7月に値引き交渉ができるのか?
この理由は「製造年週」が関係してきます。
なんだそれ?と思う方もいると思いますが、タイヤの横を見ると全てのタイヤに記載されています。

4桁の数字が記載されていて、写真の例でいくと「4318」と記載されています。
右の下二桁の18が2018年という意味で、西暦の下二桁を記載するルールがあります。
43の部分は製造週となります。
こちらはわかりづらく、1月1日から43週目に作られたという意味です。
計算すれば正確に割り出すことも可能ですが、面倒と感じる人もいるでしょう。
参考として、大体の目安を覚えておくだけでもいいかもしれません。
10週:3月・20週:5月・30週:7月・40週:10月
この数字の記載は、世界共通で決まっているため、国外のタイヤでも同じように数字を見れば判別が可能となります。
安く買えるポイントは、ここをしっかり見るという事がカギとなります。
狙い目は「年落ち」タイヤ
実際にどういうタイヤが安く買えるのかというと、年落ちタイヤになります。
値引きのタイミングは、7月と10月になります。
タイヤメーカーは、3月の売れる時期を見越して、年末から3月の繁忙期に向けてのタイヤを大量に生産します。もちろん作られたタイヤすべてが売れるわけではありません。
売れ残るタイヤも出てきます。
しかし、7月になると新しく作られたタイヤが流通し始めるため、古いタイヤは処分しなければいけなくなってきて、古いタイヤが値引きされるという仕組みです。

年落ちタイヤは使えるのか?
安く買えても性能の落ちているタイヤは嫌だと思った人もいるでしょう。
しかし、性能はほぼ変わりません。
期間で言うと6か月くらいしか変わらない為、作りたてと変わらないのですが、製造年週を見ると1年前という表記になっているため、値段だけが落ちてしまいます。
量販店に行き、もし年落ちタイヤがあれば、交渉してみるのもいいかもしれません。
量販店側にとっては、値引きで売るか、何も知らない方に売るかの二択になります。
交渉してみると、安く買うことができると思います。

タイヤは何年落ちまで使えるのか?
年落ちタイヤは、どれだけ性能が落ちるのか?というデータは、タイヤの公正取引委員会が正式なデータを出しています。
公正取引委員会は、データの改ざんや販売で不正が行われていないかを取り締まる機関になります。
3年落ちのタイヤまで、ブレーキテストを行い制動距離に変化があるかどうかのテストを行っています。
そのデータによると、結論として「変化なし」と出ています。

ただし前提が、倉庫できちんと管理されている場合となっています。
温度管理や直射日光が当たらないように管理されているタイヤは、3年落ちでも性能は変わりません。
量販店は、性能自体は変わらないタイヤを値引いているという事になります。
このことから、年落ちタイヤが狙い目であることはわかると思います。
しかし、あくまでも室内保管の場合になりますので、量販店で店頭に並び、朝から晩まで直射日光を浴びているタイヤは避けましょう。

店頭に並んでいるタイヤは、劣化が進んでいるタイヤもあります。
購入する際は、室内保管の物を選びましょう。
もし店頭のタイヤを選ぶ際は、年落ちタイヤはおすすめできません。
管理方法に問題がある場合もあります。作りたてのタイヤを選ぶようにしましょう。
二回目の狙い目は10月
10月になるとスタッドレスタイヤが並び始めます。
量販店はスタッドレスタイヤを売る為に、場所の確保が必要になり、夏タイヤは邪魔になってきます。
そうすると、夏タイヤはたたき売りされていきます。
邪魔なタイヤは安くしてでも、売っていくしかありません。
この時期も、値引き交渉が簡単に行えます。
この時期まで売れ残っているタイヤとなりますので、サイズも少なく履けないという方もいるでしょうが、もし自分のサイズがあれば安く購入できるチャンスとなります。
動画で詳しく解説
まとめ
新品に近い状態で安く買えるのは、7月と10月になります。
タイヤ交換に余裕がある方は、この時期を狙って交渉してみるのがいいかもしれません。
また、製造年週を覚えておくと、年落ちタイヤを通常価格で購入するという事もなくなると思います。
知識がないと思われてしまうと、店員は古いタイヤを高い値段のまま売ろうとしてくるかもしれません。
そういった意味でも、製造年週を見れる方がいいと思います。
保管方法もしっかり確認するようにしましょう。
値引き交渉する際は、きちんとマナーを守って交渉するようにしましょう。